昨年末の健康診断で運動不足を指摘され,その時のドクター(同年代と思われ,私よりも運動不足っぽい)に「先生はどんな運動を?」と尋ねたら,自分も平日は運動できないので,土日にまとめて歩いているとのこと。近所を歩いているのではなく,車で少し遠くに行ってから10キロくらい歩くとのこと。そんなこと毎週できるの?と少々疑いながらも,口に出さないのが大人。まあ毎日ではなく,一週間に一回くらいにまとめても良いとのことなので,少し選択肢を広げていろいろ思案。

①スポーツジム。既に2回も挫折しているのでパス。②山を歩く。なかなか楽しいが,一番近い山までに車で40分ほどかかる。高速で行けば早いが何となく変。③体育館系。卓球・バドミントンを候補に挙げる。そういうクラブがあるらしいので,今後門を叩く。どうも一つではなく組み合わせが良いみたい。

そんなことを考えているうちに,何と名案が浮かんだのです。若い頃にやっていた自転車の復活。これなら面白さを知っている。早速,若い時に乗っていた自転車を出してみると,ちゃんと綺麗にしてオイルを吹きかけて保管してあったせいか。かなりいい感じ。これならタイヤの交換とグリップテープの交換とギア関係やケーブルの点検あたりで使い物になる。自転車をよく見てみたら,販売されたのが昭和58年5月。ということは33年も前の自転車。かなりの旧車である。ちょっと調べたらヴィンテージもので売っているらしい。若い時に,輪行と言って自転車を分解して大きな袋に入れて担ぎ,電車や飛行機で移動してから走るなど,よく遊ばせてもらったことが懐かしい。

早速,サイクルショップのおじさんのところへ持っていったら,自分が45歳の頃に作った自転車だ。懐かしい。こんなに綺麗にしておいてくれてありがたい。婿に見せたらびっくりするだろうな。(ちなみに婿さんは違う店舗でスポーツ車専門店を営業)二階でゆっくり楽しみながら整備させてもらうわ。この自転車屋のおじさんは凄い人で,もうすぐ80歳になるのに元気&現役です。「自分が作った自転車」というキーワードに違和感があるかもしれませんが,メーカーから送られてきた仮組み状態の自転車を,徹底的にきちんと組み上げていくプロセスは技術と時間のかかるもので,誰が組み上げるかによって出来上がりが変わる。自転車は部品数が少ないので,一つずつの部品の精度と,組み立ての精度が求められる。ホームセンター等で素人が組み上げた自転車とは違う。と,今も力説しています。他の店で買った自転車は整備しない。うちで買ってもらった(自分が作った)自転車は徹底的に面倒をみる。そんな頑固おじさんなので修理を断られた人も多いが,根強いファンが多い。

「急がないからゆっくり整備してちょうだい。」とお願いしてきたが,30年の間に,自転車に乗る人はヘルメット着用が当たり前になってきました。谷垣さんのようなこともあるので気をつけて乗ろうと思います。