明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年は申年ということで、急におサルの話題が多いですね。縁あって一昨年から「日本モンキーセンター」(愛知県犬山市)に何度も訪問することがあり、ほんの少しだけおサル通の私は、「モンキーセンター友の会」の会員になっています。

昨年の、日本相続学会第3回研究大会の来賓挨拶は、同センター所長で京都大学霊長類研究所教授の松沢哲郎先生にお願いしました。そして次のようなお話をいただきましたので、ご紹介します。

目の前にある物を見て、そこから「想像する力」を持つのが人間です。これがサルとの違いです。人間は自由に未知の時間や未知の場所などを想像することが出来ます。その想像する力を人間は何の為にどうやって使っているのでしょうか。まさにそれは「思いやる心」と「分かち合う心」だと思います。相手の心を想像することが出来るから、相手を思いやります。だから困った人がいれば分かち合うことをします。
しかし、サル達は分かち合うことはしません。ただ、今この時だけを生き、自分が食べるだけです。親子でもサル達は自分のものを他者に分けることはしません。困っていても分けてやることをしません。相手の心を想像し「思いやる心」と「分かち合う心」が、人間が人間たるところです。

そして松沢先生からは、一見して同じこと、単純なことの、膨大な積み重ねこそが価値あることも気づかせていただきました。「継続は力なり」という言葉がありますが、その継続の方法を教えられました。今年も頑張っていきます。よろしくお願いいたします。