以前に務めていた会社の近くに、古い5階建ての自走式駐車場がありました。 料金は、1階は20分100円 2・3階は30分100円 4・5階は36分100円でした。 おまけに5階は、1000円で打ち止め。だから、長時間使用する時には5階を使っていました。

なぜこのような料金体系になっているかと言うと、大きな理由は階段です。 古い駐車場なのでエレベーターがありません。階段だけです。つまり、たくさん階段を上り下りして疲れる5階は安く、階段を使わない1階は料金が高いということです。(それでも都心部に比べると、かなり安いと言われそうですが)

だんだん、この料金体系が面白くなってきて、5階に駐車することが多くなりました。 なんと、階段を上り下りするという体操がオプションでついている方が安く、オプションのついてない方が高いということに気が付いてしまったのです。

最初は5階までの階段を、一気に上るとちょっと筋肉が痛いような気がしたものですが、すぐに慣れてしまい、オプションを楽しめるようになりました。 時々、山登りをする私にとっては、そのうち簡単なトレーニング気分になり、膝をきちんとあげながら上るとさらにオプション効果は高まります。

さてさて、こんなふうに楽をすることに価値があって、その対価として(一般には労働の対価である)金銭を支払う。 頑張って働いて、楽を得ているという構図が面白くなりました。でもそれは人間の体には、そんなに良いことでもないのです。

寿司屋さんでは(概ねですが)身体に良いものは安く、そうでないものが高いみたいですね。先日、ウニをひと箱ごと食べているおじさんを見た時には、じぇ!じぇ!じぇ!でした。 そうそう、旬の食べ物は安くて美味いです。無理して作って、遠いところから運んだ、旬じゃない食べ物は高くても、美味しい。ですね。

あれも欲しい、これも欲しい、楽をしたいという、人間の欲を満たすことと、幸せとは同じではないみたいです。相続も同じような気がしますが。