今年の6月・9月・12月に特別公開講座「農家と相続のはなし」を開催しました。おかげさまで全ての講座は満席でした。ご好評にお応えして,2017年3月11日に第4回目を開催します。
農家には、先祖から預かった農地を次の代に継承する。という役割があります。しかし「相続の壁」があり、相続をきっかけに農地は減少し続けています。この「相続の壁」を乗り越えるには、①乗り越える体力 と ②乗り越える知恵 が必要です。
①乗り越える体力 は、相続人全員が協力することで蓄えます。②乗り越える知恵 は、事前対策を考え、実行することで蓄えます。でも、①相続人のなかに遺産分割に不満を言う人がいる。②事前対策が不十分だったり、未着手。このような場合には「相続の壁」を乗り越えられず、相続争いが始まり、兄弟が不仲になり、必要以上の税金を払うために必要以上の農地を売却することになります。
家によって事情が違うので、対策は一律ではありません。我が家にとって、一番良い選択・組み合わせは何かを一緒に考えたいと思います。普通はそういうことは農協が一手に引き受けてやってくれるものと思っていましたが,そこまで手が回らないみたいです。気軽に相続の相談が出来る場所があったら、というのが「農家の相続相談所」の始まりです。
実は,何種類もの専門家と連携しなければできないことばかりですので,手間も時間もかかります。でも出来るだけ良い状態で美しい農地を後世に残すことが出来たら嬉しいなあ。と思っています。