先週の金曜日夜,NHKテレビで「アラフィフ女子旅」という番組を偶然見ました。三重県の大杉谷~奈良県大台ヶ原山を歩くという内容です。元バレーボール選手の益子直美さん(49)が主役です。さすがにバレーボール選手,いつまでたっても背が高いなあと思っていましたが,175センチとのこと。現役選手のなかに入れたら目立たないそうです。ちなみによくTVで見る大林素子さんは182センチ。ついでに現役の木村沙織選手は185センチらしい。
さて,大杉谷はまだ行ったことがないですが,エメラルドグリーンの渓谷,天空の滝,家一軒分の巨岩等々,見どころが多く一度は行きたいところです。その山行の様子を紹介していました。一日目に「桃の木山の家」に着いた一行の二日目は,朝から雨のため今日は行動しないという,潔い判断がなされました。つまり小屋で一日過ごすということです。TVに映っているのは益子さんと,もう一人のアナウンサーとガイドの方だけですが,かなりのスタッフが同行しているはず。普通はスケジュール的に強行したくなるところですが,この地方の降水量は日本平均の約2倍。こういうことも織り込み済みなのでしょう。冷静な判断であったと思います。
3日目のコースを見たら納得できました。無理はしたくない断崖絶壁と増水した川は刺激的でした。次に出てきたのは,平成16年の台風で大きく崩落した谷です。そこでのガイドの方の話しが興味深かったです。去年4月まで通行止めだった道が復旧され,元の登山道ではなく,崩落した岩山の上を行くというルートの設定となりました。やがてこの岩山にも木々が生え,周りの山々と同化していく。大洪水も災害ではなく,自然現象だと考えています。「自然現象を災害というのは,人間のおごりではないでしょうか。」というような内容でした。
なるほど,台風・洪水・地震・津波・噴火,いずれも人間には何もコントロールできない自然現象ですね。この自然現象と長い目で謙虚に付き合っていくということですね。誤解を恐れず東日本大震災のことを重ねると,地震の被害,津波の被害までは自然現象でしょうか。その次は自然現象とは言えないですね。
人間という動物が生まれて,死んでいくこと。この繰り返しも自然現象ですね。相続の原点でもあると思います。