たまたま,地元のケーブルテレビを見ていたら,面白い話し方をする着物の女性の講演会をやっていた。 不勉強で,その人の名前が分からなかったので,まあ最後まで聞けば分かるのかな。ということで最後まで聞くことに。 そして,白駒妃登美(しらこま ひとみ)さんであることが分かり,早速一冊本を買ってみることにしたのが,今日のタイトルの本です。 白駒さんを知らなかった訳ですが,面白い経歴の持ち主で,大手航空会社の国際線客室乗務員として7年半勤務したことがあるという。 自己紹介に,中村文昭氏,イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏の名前が出てきたので,なるほど,なるほど。と言うことに。
さて,歴史上の人物について,一人を詳しく考察するタイプの本が多いなか,誤解を恐れずに20人ほどの人物に触れている。具体的には, 村上天王から始まり,西郷隆盛・高杉晋作・石田光成・大谷吉継・ジョン万次郎・フレッド和田などの人物が紹介されている。 また,紹介する視点が面白く,特に(過去の)日本人の「粋」と「野暮」という視点からの考察は興味深いものがあった。
戦後,日本人が不合理として捨てたものや,捨てさせられたものが,実は世界では稀有な大切なものであったこと。 それを指摘する話にとどまらず,まだまだ日本にはたくさん残っているし,根本の部分は失っていない。という話である。
内村鑑三の「代表的日本人」と比べるつもりはないですが,通ずるものを感じました。 読みやすい本なので,特に悩んでいない人でも面白く読めると思います。偶然でしたが,良い本に出会うことができました。