相続学校のブログだから,もう少し相続に関係あることを書いた方が・・・。ということで,今,相続関連の話題として私が注目していることを3つご紹介します。
①相続税
来年から改正になる相続税について,基礎控除が40%減になるので,いままで相続税とは関係なかった人も,申告や納税が必要になるケースがあります。
現在,相続税を払っているのは全体の4.2%。これが,2倍になったとしても10%未満。また,申告だけはしなくてはならない人を含んでも,大多数は相続税とは無縁のままです。メディアが繰り返し,特集を組んだりすることによって,この機会に,多くの人が相続について関心を持つということが大事だと思っています。
②民法改正の論議
昨秋の非嫡出子の相続分の判決&民法改正に端を発して,自民党「家族の絆を守る特命委員会」法務省「相続法制検討ワーキングチーム」の議論が始まっています。法務省のWTは,議事要旨や資料が公開されており,議論の様子を垣間見ることが出来ます。それによると数点に論点が絞られています。(内容は改めて書きますね)大規模な民法改正になるのか,限定的な改正になるのかは分からないですが,現在の国民の生活実態と多様化した価値観などは,今から66年前には予想できなかったことばかりだと思います。法律のメンテナンスが必要ですが,変えて良いところと,変えてはいけないところの見極めが大切ですね。
③民事信託
信託銀行や信託会社など,営業として信託が引き受けられる「商事信託」に対し,商行為ではなく無償にて引き受けられた信託を「民事信託」と呼びます。これは,相続対策にかなり使える可能性大です。これから急激に広まっていくと思われます。まず,専門家の間で正確に正しく普及させていくようにすべきでしょう。この民事信託を正方向に成長させることが出来るか,目先の利益に惑わされて負の方向に成長させてしまい,後始末に翻弄されるか。今が大事な時期だと思います。