2012年に設立してもうすぐ3年を迎える「一般社団法人日本相続学会」ですが,今年の研究大会は11月12日(木)・13日(金)に愛知県犬山市にある「日本モンキーセンター」を会場に開催されます。え??何で,相続学会がモンキーセンター???という疑問をいただくことになると思います。
まず「日本モンキーセンター」は,普通の動物園じゃないんです。研究施設という側面の方が大きいと思います。約70種・約900頭を誇る世界最大級のサル類動物園です。すごいのは,これまでの約60年間にここで亡くなったサル達の標本が,生きている間の記録と一緒になって,きちんと保管され巨大なデータベースになっています。こんなにたくさん,きちんと保管されているところはなく,霊長類の研究をする人達には宝物のような施設です。
相続を突き詰めていくと,何で相続争いを起こすのか,人間ってどうやって生きるべきなのか,そもそも人間って何だろう?というところで立ち止まってしまうんです。その人間って何なんだろう?という問いは霊長類学の研究テーマです。進化の隣人であるチンパンジーの研究から研究されているのが,「比較認知科学」という学問領域を作られた,京都大学霊長類研究所教授で,現日本モンキーセンター所長の松沢哲郎先生です。昨年の研究大会の基調講演で,その松沢先生に「想像するちから」と題してお話しいただきました。そして日本相続学会は相続の原点「追求」から,さらに「追究」するために日本モンキーセンターに来ました。ということです。松沢先生の招致もいただき,実現することになりました。
今回の基調講演ですが,(仮題)「全盲の僕が弁護士になった理由」~僕の一番大事な相続財産~ つくし総合法律事務所の大胡田誠(おおごだ まこと)弁護士にお話しいただきます。目の見えない弁護士の大胡田先生も,相続争いの事件を多く担当されてきました。先生の眼から見たお話しをいただく予定です。すごいでしょう。
このあとに民法改正を視野に入れた最先端情報シンポジウムも大いに期待できます。これはまたご案内します。絶対に聞く価値あります。(一緒にモンキーセンターの見学もできます)研究大会は一般の方も参加できます。(11/12参加・早期申込み2000円予定)またご案内しますが,木曜日ですのでお仕事の調整が必要な方もあると思います。今のうちに予定しておいていただけると,ありがたいです。